
中国車載電池大手の国軒高科が米ミシガン州で計画していた電池材料の工場の建設を断念したことが24日までに分かった。州当局が明らかにしたとロイター通信などが報じた。当初の投資額は24億ドル(約3600億円)の予定で、電気自動車(EV)用などの電池の中核材料である正極材や負極材を作る予定だった。
国軒高科は2023年に同工場の建設計画を発表していた。31年までに完成させ、生産する材料は米イリノイ州にある自社の電池工場へ供給するはずだった。
国軒高科は独フォルクスワーゲン(VW)の出資を受けている。ただ米国内では中国企業である国軒高科がEVのサプライチェーン(供給網)で影響力を高めることについて警戒する見方が出ていた。
国軒高科は日本経済新聞に対し24日、「米国のクリーンエネルギーの未来を推進するという使命に引き続き取り組む」とコメントした。「イリノイ州ではすでに400人がプロジェクトに携わり、施設が完全稼働すれば参画人数は2600人に達する」と説明した。ミシガン州の材料工場の建設を断念したかどうかは明かさなかった。
ロイター通信によると、ミシガン州当局は用地購入に充てられた2360万ドルの補助金について返還を求めるという。州は工場建設のために1億2500万ドルの補助金も予定していたが、まだ支給していなかった。
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