市内中心部を運行する北九州モノレール=北九州市小倉北区で2025年10月28日午前10時、橋本勝利撮影

 北九州モノレールを運行する北九州高速鉄道(小倉南区)は、2026年4月から、20~60円の運賃引き上げを九州運輸局に申請した。改定率は普通運賃が平均14・5%の値上げで、通学定期は家計負担に配慮して据え置く。認可されると、消費税率変更時を除き、15年10月以来10年半ぶりの改定となる。

 設備更新費や動力費などが増えた社会的要因が影響が申請理由。

 普通運賃は2区(1~3キロ)が210円から230円に、最長5区(7キロ超)が320円から380円に上がる。通勤定期の改定率は平均16・5%の値上げとなるほか、65歳以上が対象の格安定期券「シルバーパス」は運賃据え置きで対象を70歳以上に引き上げる。隣接駅間で利用できる「100円モノレール」は維持する。

 今後は、車両や設備の維持・更新を進める予定で、利用者サービス向上策として運行情報の多言語化や異常時対応の強化を図るとしている。実施されると、年間3億1000万円の増収が見込まれ、同鉄道は「開業して40年が経ち、車両や設備の更新に加え、昨今の高騰事情も加わり、利用者に負担をお願いすることになった。サービス充実に努め、公共交通機関の役割を果たしていく」と理解を求めている。【橋本勝利】

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