貿易業務の効率化に向けた覚書を締結した3社の幹部

スズキと商船三井、貿易業務の電子化サービスのトレードワルツ(東京・港)は21日、インド・アフリカ間の自動車の供給網強化に関する覚書を締結したと発表した。アフリカでの自動車の普及拡大に備えて、スズキが輸出拠点とするインドの工場からの効率的な供給体制を確立する。

横浜市で開かれている第9回アフリカ開発会議(TICAD9)で公表した。武藤容治経済産業相が提唱したアフリカの持続的な発展のための「日印協力イニシアチブ」に基づいて連携に合意した。

スズキはインド市場に偏った収益体質の改善を進めており、自動車市場が拡大しているアフリカに販路を広げている。インドと地理的に近く、所得水準も似ているためにインドで展開する車種がアフリカでも受け入れられやすいという。

スズキはアフリカに足場を築く豊田通商とも協業し、インドからの自動車輸出を増やしてきた。2024年度の世界各国への輸出は33万台で、そのうちアフリカ向けは14万台を占めた。

今回の連携では貿易業務の効率化に向けた電子化や脱炭素の促進などにも取り組む。商船三井はインド発アフリカ向けの自動車輸送サービスの拡充を進めており、トレードワルツもケニアやインドで貿易電子化に関する市場調査を実施してきた。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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