石油化学工業協会(東京・中央)は21日、エチレン生産設備の7月の稼働率が77.7%(速報ベース)だったと発表した。6カ月連続で70%台の稼働率だった。好不況の目安とされる90%を36カ月連続で下回り、データがある1999年以降で最長期間を更新した。中国勢の増産による供給過多などが続いている。

エチレンは自動車や家電などの耐久消費財や日用品に使う合成樹脂の原料となる。7月の生産量は前年同月比2.4%減の38万8400トンだった。2社2プラントで定期修理があり、生産量を押し下げた。

主要4樹脂(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン)の出荷量は、食品フィルムなどに使う低密度ポリエチレンとごみ袋などに使われる高密度ポリエチレンが前年同月を下回った。輸出量はトランプ米政権による関税政策の影響も受け、ポリスチレン以外の3樹脂で前年同月を下回った。

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