
東京ガスは29日、2026年3月期の連結純利益が前期の2.6倍の1940億円になる見通しだと発表した。従来予想(前期比2.5倍の1830億円)から110億円上方修正した。オーストラリアの完全子会社の解散に伴う為替換算調整勘定の取り崩し益や液化天然ガス(LNG)輸送船の売却益などが寄与する。
あわせて配当方針を変更し、配当を維持または増額する累進配当を導入すると発表した。26年3月期の年間配当は従来予想から20円増やし100円(前期は80円)にする。
また、800億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。期間は25年11月10日〜26年3月31日までで、発行済み株式総数の5.4%にあたる2000万株を上限に取得する。同社は26年3月期の上期(4〜9月)に約1200億円の自社株買いを実施した。今回の自社株買いと併せて合計2000億円となる。
26年3月期の売上高は8%増の2兆8390億円、営業利益は25%増の1660億円を見込む。それぞれ従来予想から850億円、70億円上振れする。修正後の純利益見通しは事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、1946億円)並みとなった。
同日発表した25年4〜9月期の連結決算は売上高が前年同期比10%増の1兆3475億円、純利益が8.1倍の1296億円だった。
【関連記事】
- ・東京ガス、米アラスカLNGの調達を検討 「関心表明書」締結
- ・東京ガス、業務フロー見直しで年20億円削減へ 29年3月期までに
- ・東京ガス、都市ガス原料「合成メタン」を高効率製造 26年度から実証
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。