ムーディーズ・ジャパンは29日、ニデックの発行体格付けを「A3(シングルAマイナスに相当)」から「Baa1(トリプルBプラスに相当)」に1段階引き下げたと発表した。2026年3月期の通期業績予想を未定に修正し、特別注意銘柄に指定したことを受け、「財務諸表の質と信頼性に対する不透明感が強まった」としている。

ムーディーズはニデックについて、不適切会計の疑いや内部統制の不備に関する第三者委員会による調査が進むなか、「新たに重要な事象が判明した場合には、格付けにさらなる下方圧力が加わる可能性がある」と指摘した。

ニデックは9月に経営陣が関与または認識した上で、不適切な会計処理に関わったと解釈しうる資料を発見したと発表した。25年3月期の有価証券報告書は適正性が「意見不表明」となったほか、10月28日には日本取引所グループ(JPX)がニデック株を特別注意銘柄に指定した。

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