日本航空は訪日客需要や北米向けのビジネス客需要を取り込んだ

日本航空(JAL)が30日発表した2025年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比36%増の676億円だった。事前の市場予想の平均(QUICKコンセンサス、742億円)は下回った。同日、200億円を上限とする自社株買いを発表した。新型コロナウイルス感染拡大前の19年11月〜20年2月に実施して以来の自社株買いになる。

売上高にあたる売上収益は9%増の9839億円、本業のもうけを示すEBIT(利払い・税引き前損益)は28%増の1097億円だった。4〜9月期の国際線旅客数は10%増の398万6959人だった。アジアからのインバウンド(訪日外国人)需要や高単価の北米向けビジネス客需要を取り込んだ。

国際線の座席利用率は前年同期比3.5ポイント増の85.5%だった。利用率が上がると顧客あたりの燃料費コストが下がる。整備費などが上昇傾向だが増収効果で吸収した。傘下の格安航空会社(LCC)は、アジアと北米を結ぶ太平洋路線の需要取り込みを急いでいる。

同日発表した最大200億円の自社株買いは、発行済み株式総数(自己株式除く)の1.8%にあたる800万株を上限に取得する。取得期間は31日から26年3月31日までを予定する。取得した自己株式は、M&A(合併・買収)といった戦略的投資のほか、役員や従業員を対象とした株式報酬に活用する可能性がある。使途がなければ一部またはすべてを償却する。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。