明電舎は30日、静岡県沼津市の変圧器工場に160億円投じ、生産能力を現在の1.5倍に増やすと発表した。2028年の稼働開始を目指し、変圧器の外装組み立てや出荷前の試験に使う建屋を設ける。再生可能エネルギーやデータセンターの広がりで急務となっている送配電網の強化に対応する。

変圧器は電圧を変換する設備で、電気を効率良く運び使うために欠かせない。明電舎は建屋の増築に加え、変圧器の仕様共通化などによる製品納入までのリードタイムを削減するほか、人員増強にも乗り出す。

同日、26年3月期通期の連結純利益が前期比11%減の165億円になる見通しだと発表した。従来予想は24%減の140億円だった。変圧器をはじめとした電力インフラ事業に加え、下水処理設備といったインフラの保守を手掛ける事業も好調で利益を押し上げる見通しだ。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。