
大阪府は31日、創薬ベンチャーの中核を担うCOO(最高執行責任者)人材の育成支援を12月から始めると発表した。米バイオテックのアロイ・セラピューティクスが展開するプログラムを日本向けにアレンジして導入する。再生医療拠点の中之島クロス(大阪市)で2026年3月まで実施する。
起業を準備中の研究者のほか、大手製薬会社や金融業界で働く社員などの応募を想定。今年11月末までに審査を実施し、20人程度を選ぶ。グループワークやディスカッションを中心とする2日間の集中合宿を3回開き、創薬の過程や品質管理、治験(臨床試験)を始める上での手続きなどについての講義もおこなう。
日本には法務や社員教育、製品開発の工程管理など多岐にわたる業務について責任を持つCOO人材が不足している。31日のキックオフイベントで、中之島クロスを運営する未来医療推進機構の澤芳樹理事長は「COO人材の育成は会社の成功にとって重要。日本ではこれまでになかったプロジェクトだ」と述べた。
今回の人材育成プログラムで支援対象となったメンバーは、中之島クロス公認のアルムナイ(卒業生)として認定する予定だ。プログラムを修了した人材が、翌年度以降には新たなCOO人材を育てる側に回る循環づくりを目指す。
 
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