近鉄は10月31日、同社として初めてのレストラン列車「Les Saveurs(レ・サヴール)志摩」を、2026年秋から名古屋―賢島間で運行すると発表した。16年のG7伊勢志摩サミットでワーキングディナーを担当した志摩観光ホテルの樋口宏江総料理長が監修したフレンチコース料理などが提供される。
サヴールはフランス語で「味」「風味」を意味する。4両編成の特急列車に使用されている12400系の車両に海や白砂、太陽をイメージした青のメタリック塗装を施し、下部のゴールドラインで高級感を演出する。3号車をキッチン専用とし、4号車にコース料理用のテーブル席(16席)を設ける。1、2号車(計34席)ではフレンチ膳(近鉄・都ホテルズ監修)が提供される。
運行は週6日(季節により7日の場合あり)。往路は名古屋駅を午前11時ごろに出発し、午後1時半ごろ賢島着。復路は賢島を同4時半ごろに出発し、同7時半ごろ名古屋に帰着する。料金はコース料理が2万円台後半、膳が1万円台後半の予定という。
コース料理は、ビーフシチューをメインに、熊野地鶏のコンフィやアワビのテリーヌなど伊勢志摩の食材を存分に楽しめるようにするという。樋口総料理長は「五感で楽しめるメニューを考案した。三重の海と山が育む恵みを味わいながらの旅が、より心豊かで記憶に残るひとときになれば」と話した。
近鉄によると、レストラン列車の構想は22年に開始した。メインの客層は、50~60代の女性と40~60代のカップルという。【荒川基従】
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