JA全中の山野徹会長(左から3人目)らJAグループ幹部と懇談する鈴木憲和農相(同4人目)ら=東京都千代田区の農林水産省で2025年10月30日午前11時34分、中津川甫撮影

 全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長が10月30日、農林水産省で鈴木憲和農相と会談し、「おこめ券」配布をJAグループとして支持すると表明しました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「おこめ券配布の動きとその理由」を解説します。

Q おこめ券って聞いたよ。どんなものなの?

A おこめ券は、JAグループの全国農業協同組合連合会(JA全農)や全国米穀販売事業共済協同組合(全米販)などが発行しています。

Q どこでおこめ券が配られているのかな。

A 東京都台東区では、10月から区内の全世帯に全農のおこめギフト券を配り始めました。他にもいくつかの自治体で同じような動きがあります。鈴木農相が後押しを検討しています。

Q どんな狙いがある?

A 家計負担の軽減を狙っています。ただおこめ券は、高騰したままの価格を下支えする効果もあるとされます。米価安定に役立つのか、疑問の声もあります。

Q JAグループが支持するのは、JA全農が発行する「おこめギフト券」の利益拡大になるから?

A 山野会長はそうした指摘を否定した上で、「コメが高止まりしている中で、買えないという方もいる。それ(おこめ券配布)も一つの策ではないかという考え方だ」と説明しています。

Q 農相はどんな考えなの?

A 一部で、業界への利益誘導につながりかねないという懸念も出ています。こうした声に、鈴木農相は「私は(農業)票のために、何かをするということは一切ない」と27日の民放番組で強調しています。

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