阪神梅田本店では10月末から阪神タイガースの声援感謝セールも開いた(10月31日、大阪市北区)

大阪、京都、神戸の各市にある主要百貨店9店舗が発表した10月の売上高(速報値)は、全店で前年同月を上回った。全店が増収となるのは2024年12月以来、10カ月ぶり。10月上旬の国慶節(建国記念日)期間に中国人観光客向けの販売が好調だった。大阪・関西万博の公式ストアが入っている百貨店ではグッズの売り上げも寄与した。

売り上げの伸びが最も大きかったのは阪神梅田本店(大阪市北区)で、12.9%増だった。大型改装を経て新規開業した「ロフト」などの専門店が堅調だった。このほかインバウンド(訪日外国人)の利用が多い高島屋大阪店(大阪市中央区)が12.2%増、大丸心斎橋店(同)と高島屋京都店(京都市下京区)がともに10.4%増となった。

阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリングによると「免税売上高は10月としては過去最高。前年実績から1割ほど増えており、国慶節後も好調な業績を維持している」という。10月後半に気温が下がったことで、百貨店各店で秋冬物の婦人服の販売も伸びた。

近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店(大阪市阿倍野区)では大阪万博の公式ストアを営業しているが「万博閉幕後も目標を大きく上回る売り上げが続いている」。

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