
スーパーやコンビニなど小売り各社でクリスマス商戦が始まった。イオンはプライベートブランド(PB)を使い1人あたり2000円以下で楽しめるクリスマスディナーを提案するほか、ファミリーマートも2000円台の低価格なホールケーキを売り込む。物価高で節約志向が高まるなか、クリスマス商戦でも値頃感を打ち出し、ハレの日需要を取り込む。
イオンはプライベートブランド(PB)「トップバリュ」からクリスマス向けに前年から約2割増となる250品目の商品をそろえた。目玉として打ち出すのは、耐熱性の袋に入れたままオーブンに入れて簡単に調理できる味付きローストチキンだ。価格は1382円(850グラム)から。
トップバリュ商品だけを使い、サラダやメインディッシュ、デザート、ドリンクなど17商品を組み合わせたクリスマスディナーも提案した。ローストチキンやサイコロステーキ、ガーリックライス、トマトパスタ、デザートなど9つのメニューを4人で食べた場合、1人当たり1976円(税別)と値ごろ感をアピールする。
イオンの土谷美津子副社長は同日千葉市で開いた発表会で「節約志向が高まっているという声を多く聞く。物価高でも我慢せずに、トップバリュの商品でコスパよく家で過ごしてほしい」と語った。

ファミリーマートもクリスマス商戦でケーキやチキンなど66種類の商品を売り出す。消費者の節約意識に対応し、2000円台の低価格なホールケーキを増やした。今年は小分けにしたチーズケーキも新たに発売する。2〜3人向けのすしセットやオードブルなど少しずつ取り分けられる小さめのサイズを充実させる。
人気専門店の監修したショコラケーキやミックスピザ、1万円台のスパークリングワインなども取り扱う。ファミマの商品担当者は「出費を抑えつつメリハリをつけてクリスマスを楽しみたいという消費者のニーズに応えられるようにした」と話す。
同社の意識調査によると、長引く物価高を受けて消費者の7割が自宅でクリスマスを過ごす予定だという。そのうち6割が予算を5000円未満に抑える意向だ。ペット用のケーキや総菜セット、早期予約の割引クーポンなどもそろえて需要を取り込む。
このほかにもセブン―イレブン・ジャパンもクリスマス商戦向けに約50品目を用意する。ホールケーキの価格帯は2000〜6000円台で、小さめの食べきりサイズや人気キャラクターとのコラボなど幅広にそろえる。
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