
FOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)が7日発表した2025年9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比57%増の229億円で過去最高となった。主力の回転ずし「スシロー」で品質向上の取り組みや人気コンテンツとのコラボが客足を伸ばし、従来予想から19億円上振れした。期末配当を予想から5円積み増し、年35円配とする。
売上高にあたる売上収益は19%増の4295億円、営業利益は54%増の360億円だった。いずれも過去最高を更新した。

国内の既存店売上高は全月で前年同期を上回った。客数は4%増となり、客単価も6%上がった。絵本キャラクター「ノラネコぐんだん」や、中国発のゲーム「崩壊:スターレイル」など、多様なコンテンツとコラボが客層を広げた。
クイズやゲームが楽しめる大型ディスプレー「デジロー」も9月末までに123店に導入した。デジローの設置店舗では客数や客単価が上がる傾向にあり、集客に一定の効果が出ている。
国内スシロー事業の25年9月期の売上高営業利益率は7%と、前の期から1ポイント改善した。コストの変動に柔軟に対応した価格設定や、キッチン内のオペレーションの効率を上げる設備の導入が販管費の抑制に寄与した。

26年9月期の連結業績は売上収益が前期比13%増の4850億円、純利益は5%増の240億円を見込む。国内に加え、利益率が高い海外事業も収益をけん引する。26年9月期には海外店舗を最大で320店に足元から34%増やし、売上収益の35%を海外で稼ぐ見通しだ。
F&LCは中国や東南アジアを中心に出店してきたが、米国へのスシロー進出も計画している。インバウンド(訪日外国人)の来店客が帰国後も現地の店舗を訪れる好循環を生み出し、成長につなげる。
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