▼ステーブルコイン 法定通貨や国債など裏付けとなる資産を担保に発行し、価格が大きく変動しないように設計されたデジタル決済手段。価格変動の大きいビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)に比べて、円やドルといった法定通貨に連動させるため価値が安定しやすい。決済や送金などでの利用が見込まれる。

海外ではドル建てを中心に利用が広がる。ドル連動型の「テザー=USDT」と「USDコイン=USDC」が2大ステーブルコインで、計2600億ドル(約40兆円)規模を流通させている。米国では7月にステーブルコインを規制するジーニアス法が成立した。世界のステーブルコイン市場は2028年末に2兆ドル規模に達するとの見方もある。

日本では23年施行の改正資金決済法でデジタル決済手段として法的に定義された。10月にはフィンテック企業のJPYC(東京・千代田)が円連動型の「JPYC」の発行を始めた。3メガバンクは法人利用を想定したステーブルコインの共同発行を計画していて、円建ての流通が一気に進む可能性がある。

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