
京葉銀行が10日発表した2025年4〜9月期決算は連結純利益が前年同期比11%増の91億円で、4〜9月期として過去最高となった。貸出金利息の増加による資金利益の伸びなどが寄与した。一方、本業のもうけを示すコア業務純益(単体)は人件費や新勘定系システム稼働による物件費の増加などが影響し、6%減の90億円だった。
役務取引等利益は17%減の29億円だった。ソリューション関連手数料の減少は、京葉銀が強みとするオーダーメード融資手数料が原材料の価格高騰などで下期にずれ込んだことなどが要因という。藤田剛頭取は「営業体制を見直し、お客様を知る活動に重点を置いている」とし、顧客データを生かした営業で収益を上げていく考えを示した。
通期予想では、単体の純利益を前回予想から15億円上方修正し149億円とした。4〜9月期の堅調な業績や貸出金利息を中心とする資金利益の増加が追い風となる。
年間配当予想は前回予想から2円増の38円とし、15億円を上限とする自社株買いも発表。配当性向は30%、総還元性向は40%程度になる見込みだ。
藤田頭取は、県内最大手の千葉銀行と3位の千葉興業銀行の経営統合を踏まえた戦略について問われ、「お客様が相談しやすい体制をつくることが差別化になる。敷居のない、親切な銀行を目指す」と述べた。
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