日本超電導応用開発の開発拠点(山梨県韮崎市)

超電導技術を開発するスタートアップの日本超電導応用開発(JSA、神奈川県茅ケ崎市)は11日、リアルテックファンドを引受先とする第三者割当増資で3億円を調達したと発表した。調達資金を使って電気抵抗を抑えられる超電導材料を極細線材にし、コイル状に巻いた製品の実用化を目指す。

JSAは物質・材料研究機構(NIMS)と共同で、直径15マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルと、髪の毛よりも細い超電導線材を開発した。超電導線材をコイル状に巻いて製品化すると、電気抵抗により発生する熱を押さえるために必要だった冷却用部材がいらなくなる。ドローンや航空機の軽量化や、量子コンピューターの性能向上につながる。

超電導材料はエネルギー効率を高める夢の素材として知られる。ただ、線材が硬く、加工が難しいといった課題があった。JSAは超電導材料「二ホウ化マグネシウム」の周りを合金で包み、極細の材料に引き延ばす独自の技術を持つ。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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