
住友化学は13日、リチウムイオン電池向けセパレーター(絶縁材)の国内での生産を2026年3月末に終えると発表した。韓国の拠点に集約し、生産能力は2割減る。電気自動車(EV)需要の低迷や中国勢との競争激化を受け、構造改革を進める。
セパレーターはリチウムイオン電池の主要材料の一つで、正極材と負極材を隔てつつリチウムイオンを透過する役割を持つ。住友化学は基材の表面をアラミドで塗工する工程を手がけ、耐熱製などが高く米EV大手のテスラなどに採用されている。
これまで大江工場(愛媛県新居浜市)と韓国の2拠点で計年間約5億平方メートルの生産能力だったが、4億平方メートルを生産する韓国に集約する。大江工場の従業員は他の事業に再配置する計画だ。
セパレーターでは中国勢が台頭し、日本勢のシェアは低下している。東レもセパレーター事業を構造改革の対象として、ハンガリー工場の合弁相手の韓国LG化学への売却を決めている。
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