美容機器「Refa(リファ)」のMTGは、最大規模の旗艦店「ReFa GINZA(リファギンザ)」を15日に開業する。商品コンセプトに合わせた内装でブランドの世界観を演出。主力のヘアケア商品を始め、新アイテム100点以上を展示し、訪日外国人(インバウンド)を呼び込む。リファブランドを世界に発信し、海外事業の巻き返しにつなげる。
東京・銀座にリファギンザを開業する。地下1階から4階までの計5フロアで、1階にはリファを代表するアイテムを並べ、2〜3階では商品ごとに売り場を設けた。シャワーヘッドやドライヤーなどは実際に体験することができる。4階にはイベントスペースなどを備え、サロンのオーナーや百貨店のバイヤーなどを招き商談できる。
タオルや香水など新しく5つ増やしたカテゴリーの商品を並べる。限定カラー商品の販売や一部商品向けの名入れサービスなど、リファギンザ限定のサービスも提供する。新商品の一部は自社の販売店や電子商取引(EC)サイトでも展開する。今後、美容室やホテルでの展開を目指す。

海外向けの商品ラインアップも今後増やす考えだ。松下剛社長は「髪質などによってニーズは異なる。ヘアアイロンの温度設定やドライヤーの風の強さ、オイルのテクスチャーなどを工夫した商品を増やしていきたい」と話す。アジア、欧州、米国の電圧に合う商品も販売する。
MTGは2019年にも飲食店やヘアサロンを併設した「ビューティーコネクション銀座」を開店したが、ブランドを複数投入したことでターゲット層が定まらず23年に撤退した。リファギンザでは、ブランド1つに特化することでコンセプトを明確にする。
銀座という立地はインバウンド開拓にも大きな意味を持つ。商業施設「GINZA SIX(銀座シックス)」内の販売店では、25年10月のインバウンド売上比率が61%と好調だ。前年同月比で47ポイント増加した。それだけに競争も激しく、百貨店などが数多く軒を連ねるほか、美容機器のヤーマンも旗艦店を出店している。
MTGは旗艦店の開業を機に海外事業の黒字化を図る。中国や韓国、台湾などアジア圏を中心に、海外の方が商品に触れる機会を増やすことで打開を目指す。国内事業に注力する一方で、25年9月期の海外事業の経常損失は4億8100万円とここ数年赤字が続いていた。
今後はブランドに特化した店舗を日本で広げる。松下社長は「東名阪に加えて、福岡や札幌にも力を入れていきたい」と話した。
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