▼ソフトウエア定義車両 自動車の最新機能をハードに頼らずソフトウエアの更新で提供できる車両のことを指し、SDV(ソフトウエア・デファインド・ビークル)と呼ばれる。運転支援機能を拡充したり、音楽・動画などのエンタメを追加したりすることで、新車販売後もソフトを更新して車の価値を向上できる。同じ車両でも所有者に応じて機能に違いを出せるなど、自動車のパーソナル化が進む。メーカー各社は自動車の売りきりのビジネスモデルから脱し、新たな収益源としてSDVの開発を進めている。

SDVでは従来のハードを主軸とした車両開発が、変わる可能性がある。トヨタ自動車は独自のソフトウエア基盤「Arene(アリーン)」を活用することで、開発段階から実車なしで性能を試せる体制をつくる。
政府は2030年に、SDVにおける日本勢の世界シェアを3割とする目標を掲げる。ホンダはSDVの基本ソフト「アシモOS」を搭載した車両を26年にも発売する。米テスラはドライバーの監視が必要ない自動運転機能の導入をめざしている。電動化などで各社のハードの性能に差がなくなれば、ソフトの更新が各社の競争力に直結する。
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