
建設コンサルティングの英ターナー&タウンゼントは25日、データセンターの建設コストを都市別に比較した調査リポートの日本語版を発表した。2025年は52カ国の都市のうち、東京が1ワットあたり15.2ドルと世界で最も高かった。海外から輸入する資材コストが円安で増加しているほか、人件費の高騰なども影響しているという。
同社が関わる世界300件以上のデータを集計した。2位以下はシンガポール(同14.5ドル)、スイスのチューリヒ(同14.2ドル)、大阪(同14.1ドル)の順だった。世界のデータセンター建設費用は平均で年5.5%上昇しており、需要が増える人工知能(AI)向けはクラウド向けより最大10%コストがかかるという。
東京は25年の一般的な建設コストが20年比で38%上昇している。データセンターでは約2.5倍になっているという。需要増に伴い工期も延びており、大手ゼネコンやサブコン(専門工事会社)は29年以降の着工でないと入札が難しい状況だとする。
北アジアデータセンター統括責任者のパリジェン稔氏は「マレーシアやインドなど他国で建てた方が利益がでると考える事業者もいる。このままでは建設コストが高すぎてプロジェクトを止める動きが増えていくだろう」とみる。
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