大塚ホールディングス傘下の大塚製薬は26日、腎臓病治療薬「シベプレンリマブ(製品名ボイザクト)」について、米食品医薬品局(FDA)の迅速承認を取得したと発表した。難治性の腎臓病「IgA腎症」の根本原因に対処する世界初の抗体医薬として大型化が期待される。12月末までの発売を目指す。

IgA腎症は進行性の自己免疫性慢性腎臓病で、20〜40代で発症する例が多い。腎機能が低下し、末期腎不全にいたる可能性がある。シベプレンリマブはIgA腎症の発症と進行に深く関与しているタンパク質「APRIL」の作用を阻害し、腎障害や末期腎不全への進行を遅らせる見込みがある。

大塚製薬の子会社であるビステラ社が創製した。最終段階の治験での中間解析に基づき承認を取得した。薬剤を充塡した注射器製剤として販売し、患者が4週ごとに在宅で投与できる。利便性を高め、患者の治療の選択肢を広げる。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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