
ソースネクスト傘下で翻訳機などを手掛けるポケトーク(東京・中央)は2日、東京都内で走る人力車に同時翻訳機を提供すると発表した。インバウンド(訪日外国人)客などが利用する際に、人力車を引く車夫と翻訳機を通して母国語で会話できる。4〜26日に東銀座の歌舞伎座発着で試験的に運用し、2026年初頭にも本格展開を目指す。
人力車は欧米やアジア圏などからの訪日外国人客の間で、都市観光の一環として人気を集めている。東京都内では浅草などの名所を回りながら、車夫が観光案内をする。ポケトークの人工知能(AI)を活用した音声付きの同時翻訳機を搭載することで、訪日客との会話をスムーズにする。
同時翻訳機は41種類もの言語に対応するため、訪れるほとんどの訪日外国人客をカバーできる。従来は客と車夫が不慣れな英語などで会話することが多く、案内にも限界があったという。訪日客に対する人力車の利用促進や体験向上をねらう。
ポケトークの松田憲幸社長兼最高経営責任者(CEO)は「外国人客と接点を持つ現場では同時通訳のニーズが高い。人力車だけでなく、タクシーや観光バスなどにも提供を検討している」と話した。
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