電子決済サービスなどを手掛けるトランザクション・メディア・ネットワークス（TMN）は、生活協同組合コープこうべ（神戸市）にデータ基盤サービス「Xinfony DataHub（シンフォニーデータハブ）」の提供を始めたと発表した。コープこうべが事業ごとに管理していた購買情報や組合員情報を統合して可視化する。また、三菱食品（東京・文京）とのデータ連携も行う。

TMNのシンフォニーデータハブはビッグデータ活用を支援するサービスで、データの「保全」「連携」「分析」を一貫して提供する。今回の取り組みでは、同社がコープこうべの購買情報や組合員情報などのデータを預かり、同サービスを通じて整理・加工してニーズに応じた形で出力する。

コープこうべは店舗、宅配、共済、電力など複数の事業を展開しているが、事業間を横断した分析環境が整っておらず、シナジー効果を十分に得られていないという課題があったという。

これらの課題に対してTMNとコープこうべは、2021年からデータ利活用に関する取り組みを実施している。これまで事業ごとに管理していた組合員IDや、それにひもづく各種データを統合した会員基盤の構築と、POS（販売時点情報管理）を含めたデータ利活用に向けたデータ基盤の構築を進めてきた。

TMNはこれらの取り組みを基に、コープこうべの宅配事業や店舗事業、共済事業の利用状況を一元的に集計・可視化するダッシュボードを提供している。一元的に可視化することで、各事業の課題の抽出や商品の買い合わせの分析、宅配と店舗のチャネルをまたいだ分析など、様々な角度での分析が可能になったという。

また、預かったデータの一部をデータを外部利用向けに加工して三菱食品へ連携する予定だ。三菱食品はこれらのデータを基に、コープこうべへのマーケティング施策を実施する。

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