イオンは2日、ツルハホールディングス(HD)へのTOB(株式公開買い付け)の価格を1株2900円に引き上げると発表した。従来の1株2280円から27%上積みする。ツルハHD株が従来価格を上回って推移していることを反映した。3日からTOBを開始し、ツルハHDの持ち株比率を50.9%まで引き上げ連結子会社化する。
1株2900円は、ツルハHD株の1日の終値である2744円に5.69%のプレミアムを加えた水準となる。買い付け期間は3日から2026年1月6日までとする。買い付け総額は1253億円。
イオンはTOB価格引き上げで「株主の利益を確保する」としたほか、ツルハHDを連結子会社とする「取引の成立可能性を確保する」とコメントした。
25年内の経営統合とTOB価格を公表した4月以降、ツルハHD株を保有する英運用会社オービス・インベストメンツはTOB価格が安すぎるなどと批判していた。イオンが24年に香港のファンドから買い取った価格である1株1万5500円(分割後ベースで1株3100円)を上回るべきだと主張し反発していた。
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