
川崎重工業は3日、人が乗って動き回れる4脚モビリティー機器「CORLEO(コルレオ)」の製品化に着手したと発表した。2035年の発売を目指す。屋外レジャー関連のサービスと合わせて提供し、40年に3000億円の事業規模を目指す。
3日に東京都内で開いた記者会見で明らかにした。橋本康彦社長は「誰もが楽しく野山を走れる機器としてロボットとバイクの技術を合わせて実用化したい」と話した。
コルレオは大型バイクほどの大きさで4本の脚で動く。ライダーがまたがって重心移動で操作する。野山を駆けるライオンをイメージしたデザインで、内蔵する水素エンジンで発電し駆動する。このほど開発専任組織を立ち上げた。
まず30年に開催予定のサウジアラビア・リヤド万博の会場内の移動手段として採用を目指す。35年に発売し、山岳地帯で使うナビゲーションシステムなどと合わせて提供する考えだ。製品価格などについては今後検討する。
コルレオのシミュレーターなどをeスポーツ分野に提供することも想定する。橋本社長は関連分野を含めて新たに立ち上げるセーフアドベンチャー事業で3000億円の規模を目指すとした。
川重は「2050年の移動手段」をテーマとしてコルレオの開発を進めている。従来の四輪車や二輪車とは異なる新感覚の移動手段として提案したい考えだ。
25年4〜10月には大阪・関西万博でコルレオのコンセプトモデルを展示した。SNSの閲覧回数が12億回に達するなど反響が大きかったことから製品化を目指すことにした。
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