ファミマがふるさと納税の返礼品として用意するサラダチキン(3日、東京都港区)

ファミリーマートは3日、ふるさと納税サービス「ファミマふるさと納税」の戦略説明会を開いた。現在80品を用意する返礼品を2026年2月には105品に増やす。同社のプライベートブランド(PB)を中心に食品や日用品を広げる。物価高で消費者の節約志向が強まるなか、日常使いしやすいアイテムをそろえて若年層を取り込む。

ファミマPB「ファミマル」の総菜や菓子類などを増やす。12月に追加するピーナツ菓子「たっぷりサイズカリッと香ばしいバタピー」は、3000円分を寄付すると返礼品として3個受け取れる。「ふっくらと焼き上げた銀鮭の塩焼き」は6700円の寄付で5個もらえる。トイレットペーパーなどメーカー製の日用品も順次増やしていく。

ファミマは3月にふるさと納税サービスを始めた。自治体への寄付額に応じて返礼品と引き換えられる回数券を、同社の決済アプリ「ファミペイ」で発行する。利用者は全国のファミマ店舗で、回数券を使って返礼品を受け取ることができる。

同社によると、20〜30代の女性を中心に利用者が広がっている。特にサラダチキンやカフェラテ、アイスクリーム「ハーゲンダッツ」などの返礼品が人気だという。仕事中や帰宅後に一息つける嗜好品としてのニーズを取り込んできた。

今後は揚げ物に合うクラフトビールや体験型コンテンツなど、付加価値の高い返礼品も検討する。ファミマの担当者は「参画自治体を広げながら返礼品を増やし、手軽な日常使いで『ちょい足し』需要を取り込めるようにしていく」と話した。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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