
首里石鹸(せっけん、那覇市)は環境や社会の課題解決を目指す「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」という融資の仕組みを活用し、琉球銀行から5000万円を調達した。3日、両者が共同で発表した。同行がPIFを手がけるのは初めて。
首里石鹸は沖縄発のスキンケアブランド。自らの事業の環境や社会、経済へのインパクトを評価しKPI(成果指標)を設定した。雇用拡大につながる新規出店、沖縄県産材料の使用拡大、包装資材の廃棄削減、従業員の給与引き上げや残業時間削減などの達成状況を銀行側が継続的に点検する。
融資期間は7年。評価書の作成や継続的な点検に一定のコストがかかることもあり「金利の優遇などはしていない」(琉球銀行の菊地毅専務)。
首里石鹸の緒方教介社長は「借り入れた資金は(那覇市中心部の)国際通りでの新規出店に充てる。内装には古材を活用し国際通りの歴史を伝えるような写真も展示する」と話した。
KPIを対外的に示すことで従業員の士気向上、信用向上、環境配慮を重視する取引先の開拓につながるとの考えも示した。
【関連記事】
- ・琉球銀行、4〜9月純利益51%増 貸出金や有価証券の利息収入が増
- ・かりゆし、売却したホテルを再購入 琉球銀系ファンドが資産流出防ぐ
- ・琉球銀行、医療DX支援へ業務提携 自動精算機のAPOSTROと
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。