出光興産はバイオ燃料を混ぜた重油を川崎汽船など海運会社の外航船に売り始めたと発表した。重油にバイオ燃料を最大24%混ぜ、二酸化炭素(CO2)の排出を減らす。内航船にも売り先を広げ、2026年3月までに5000トンの供給を目指す。脱炭素を進めるため重油から燃料を転換する海運業界のニーズを取り込む。
使用済みの食用油を改質した「脂肪酸メチルエステル(FAME)」と呼ばれるバイオ燃料を混ぜる。外航船向けにバイオ混合重油を供給するのは、国内の石油元売りで初めてという。兼松子会社の兼松油槽(東京・千代田)の小倉油槽所(北九州市)の出荷設備を使う。
出光は将来的に、再生可能エネルギー由来の水素とCO2を合成してつくる「合成メタノール」を海運業界に売ることを狙っている。重油以外の燃料を供給するための知見をためていく。
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