
神姫バスは観光客向けの複合施設を2026年3月上旬に姫路駅(兵庫県姫路市)前で開業する。地元工芸品のセレクトショップや、英語で応対できるコンシェルジュ(案内人)カウンターを備える。観光客の訪問先が姫路城に偏っており、姫路・播磨全体の魅力を知ってもらう。
新施設「MONZEN(モンゼン)」は、JRや山陽電気鉄道の姫路駅に近い自社商業ビル「キュエル姫路」の1〜2階を改装する。1階はセレクト店とフードスタンド、コンシェルジュが入る。2階には子会社の神姫観光(兵庫県姫路市)がカウンターを構える。
セレクト店は地元の食品や生活雑貨、伝統工芸品をそろえる。フードスタンドはご当地食材を使った独自メニューを提供する。コンシェルジュは観光スポット紹介や手荷物預かりに対応し、神姫観光のカウンターでは旅行商品などを案内する。

姫路市の調査によると、24年度に同市を訪れた観光客は923万人だった。新型コロナウイルス禍が深刻だった20年度の3倍近くに回復した。ただ外国人の観光目的(複数回答)は姫路城の訪問が89%と、その他の観光施設(50%)を引き離す。広いエリアへの誘客が課題だ。
神姫バスは22年から地域情報サイト「ローカルプライム」を運営し、県産品や体験観光プランを販売している。同サイトで培ったノウハウを実店舗に生かし、地域の魅力を観光客に紹介する。最初の1年間で1億円の売上高をめざす。
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