中部電力はドイツ・バイエルン州で地熱発電所の一部を運転開始した=エバー社提供

中部電力は5日、ドイツ・バイエルン州で整備していた次世代型の地熱発電所が一部で運転を始めたと発表した。地下に熱水がなくても発電できる「クローズドループ」式の発電所で、中部電力が海外でこの方式の地熱発電を手掛けるのは初めてとなる。

カナダの地熱発電会社エバー・テクノロジーズなどと共同で2023年から事業を進めてきた。全面稼働は28年を予定しており、最終的な発電出力は約8200キロワット、年間発電電力量は約770万キロワット時を見込む。

エバー社独自の「クローズドループ」式は地下に蒸気や熱水がなくても、地上から供給した水を地熱で温めることで発電する。掘削した際に想定より蒸気が少なく、発電所の開設をやめざるを得ないといった地熱発電のデメリットを解消する。今後は技術の国内展開も視野に入れる。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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