
大阪・神戸と上海を結ぶフェリー「鑑真号」が6日の上海発の便から旅客運航を休止した。公式サイトで8日、発表した。日本と中国の合弁会社が運航しており、中国側から「安全確保ができない」ことを理由に運航休止を通達してきたという。中国政府が自国民に日本への渡航自粛を促した措置などが影響したとみられる。
鑑真号は大阪と神戸をそれぞれ隔週で発着し、2日間かけて上海と行き来する。旅客定員は約200人。旅客が乗船したのは2日に大阪を出港した便が最後だ。6日に上海を出発した便から貨物のみを輸送している。乗船予定だった利用者には全額返金などの対応を取る。運航再開については「未定だが、情勢が変わり次第、速やかに案内する」という。
鑑真号は、日中国際フェリー(大阪市)と中国海運最大手、中国遠洋海運集団(コスコ・グループ)が出資して上海に本社を置く合弁会社「中日国際輪渡」が運航している。日中国際フェリーによると、今回の旅客輸送休止は4日に通達されたという。
日中国際フェリーの村上光一社長は「安全確保のためというが誰にとってのものかわからない。渡航自粛措置の一環だと思う」と述べた。
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