カージャニーが開催する展示会の様子

自動車の購入検討者向けに試乗サービスを提供するCarjany(カージャニー、東京・千代田)は、関西圏に進出する。イオンモールの駐車場を中心に17拠点を出店して、車を貸し出せる拠点を増やす。複数の車を試乗してもらうことで、車選びを支援する。ディーラーなど販売店と接点がない都市部の顧客をねらう。

このほど、東京海上日動火災保険とイオンモール系列の投資会社が2億円ずつ出資した。調達資金で大阪府、京都府、兵庫県、奈良県に出店する。今後は中京圏などへの進出も検討する。

カージャニーは販売店から借りた車を1日単位で貸し出すことで、購入検討者が複数の車を比較できるサービスを展開している。販売店から営業支援として料金を受け取り、車の貸し出しのほか、週末のショッピングモールで展示会を開いている。自動車ディーラーなど販売店の営業を受けたくない顧客が多い。

1日あたりの貸出料は2750円からで、車を購入した際には利用金額と同額が車体代金から割り引きされる。イオンモールの駐車場に車を配置して、利用者側が直接受け取り、返却する。

カージャニーは2024年に東京海上日動火災保険から出向する形で渡辺裕太社長が設立した。出店先もイオンモールが中心で、関東圏を中心に26拠点を出店してきた。ブランド力が足りず試乗の機会をつくれない海外メーカーや、その販売店からの引き合いが強いという。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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