
不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が15日発表した11月の分譲マンション賃料は、東京23区で前月比0.7%高い1平方メートルあたり4900円だった。住宅価格の高騰を受けて購入を諦めた層の流入などが続き、調査を始めた2004年1月以降の最高値を2カ月連続で更新した。

前年同月比では15.1%上昇した。三田ガーデンヒルズ(東京・港)などの築浅の高級物件の供給が相次ぎ相場を押し上げた。築5年以内の物件の平均賃料は7月に6549円とピークをつけたが、借り手がついていけず、11月には6208円まで下落した。
築浅物件の在庫はだぶつき始めた。流通戸数に占める築1年以内の物件の割合は10月の8.9%から11月は11.8%に拡大。東京カンテイの高橋雅之上席主任研究員は「借り手が身の丈に合った場所に住むようになり、高額な都心物件は選ばれにくくなった」と話す。
首都圏(1都3県)は前月比2.0%高い3967円と2カ月連続で上昇した。都市別では横浜市が1.0%高い2827円、さいたま市は横ばいの2512円、千葉市は1.9%高い2026円だった。
26年の見通しについて高橋氏は「所得や賞与の上昇、人口流入などの勢いが弱まりそうだ」と指摘。「25年ほどの賃料の値上がりは見込めない」とみる。
分譲マンション賃料は、住戸を持ち主が貸し出す際に設定する。東京カンテイが専有面積30平方メートル未満の住戸や事務所・店舗を除くファミリータイプを対象に、月額の平均賃料を集計した。
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