▼銀行窓口での保険販売 1990年代後半以降の「金融ビッグバン」の流れを受け、2001年の団体信用生命保険を皮切りに07年にかけて銀行窓口での販売対象が広げられてきた。利用者は保険会社の営業職員を介さずに銀行で保険商品の説明を受け、購入することができるようになった。

欧米では銀行と保険を意味する単語を掛け合わせ「バンカシュアランス」と呼ばれる。銀行の顧客とのネットワークを強みにした退職金を活用した資産形成の提案などを通じ貯蓄性保険の販売力が高い。大手生保でも第一生命ホールディングス傘下の第一フロンティア生命保険など窓販に特化した子会社を立ち上げる例がある。

業界の推計値によると、金融機関窓販の商品を手掛ける生保の24年度の一時払い保険の販売額は前年度比7%減の6兆円弱。16年以降のマイナス金利環境下では外貨建て保険が販売額を下支えしてきた。「金利ある世界」への回帰に伴い円建ての保険の魅力は増している。出向者を引きあげる中で生保各社の販売戦略も焦点となる。

【関連記事】

  • ・日本生命、情報漏洩で金融庁に報告書提出 メガ銀は出向受け入れ廃止へ
  • ・日本生命の出向社員、三菱UFJ銀行の情報持ち出し 営業部門に共有
  • ・大手生保4社、銀行出向を原則廃止 情報漏洩の温床「なれ合い」排除

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。