経済同友会の代表幹事に内定し、記者会見で抱負を述べる日本IBMの山口明夫社長=東京都千代田区で2025年12月16日、滝川大貴撮影

 経済同友会は16日、サントリーホールディングス元会長の新浪剛史氏(66)の辞任で空席となっている次期代表幹事に、副代表幹事で日本IBM社長の山口明夫氏(61)を充てる人事を内定した。日本IBM出身の代表幹事は2003~07年に務めた北城恪太郎氏以来。来年1月1日に就任する。

 新浪氏がサプリメント購入を巡る警察の捜査を受け9月末に辞任して以来、筆頭副代表幹事で日本たばこ産業(JT)会長の岩井睦雄氏が代表幹事の業務を代行していた。今後、組織の立て直しや発信力強化が課題となる。

 山口氏は日本IBMで金融機関のシステムエンジニアなどを経験し、19年に社長に就任した。米IBM本社の執行役員も兼務する。生成AI(人工知能)など先端技術に精通している。同友会では22年4月から副代表幹事。政府の財政制度等審議会の委員も務める。

 同友会は経団連、日本商工会議所とともに財界を代表する経済3団体の一つ。経営者が個人の資格で参加し、組織の利害にとらわれず自由に政策提言するのが特徴とされる。【加藤美穂子】

山口明夫(やまぐち・あきお)氏

 和歌山県出身。大阪工業大工学部卒、87年日本IBM入社。常務や専務を経て19年より現職。

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