東海道新幹線などの上空を通過する新名神高速の橋梁工事が進む(大阪府高槻市、西日本高速道路提供)

西日本高速道路会社は18日、新名神高速道路の建設区間のうち八幡京田辺JCT・IC(ジャンクション・インターチェンジ、京都府八幡市)―高槻JCT・IC(大阪府高槻市)間10.7キロメートルについて、予定していた2027年度の開通が困難になったと発表した。用地取得や工事に時間がかかっており、どの程度遅れるか見通せていない。

同日、国土交通省、京都府、大阪府などで構成する同区間の連絡調整会議で報告した。高槻JCTの一部で用地取得に時間がかかり、工事に着手していない。シールド工法の枚方トンネル(大阪府枚方市など)は26年度冬ごろに掘進を始める予定だったが、安全最優先で進めるため工程の精査が必要と判断した。

枚方トンネルの東側出入り口(西日本高速道路提供)

西日本高速道路は、22年に同区間の開通予定が4年遅れの27年度になると発表していた。

新名神高速は大津JCT(大津市)より東、城陽JCT・IC(京都府城陽市)―八幡京田辺JCT・IC間、高槻JCT・ICより西が開通している。大津JCT―城陽JCT・IC(25.1キロメートル)も建設工事を進めているが、西日本高速道路は24年12月、開通時期が少なくとも4年延び28年度以降になる見通しを公表している。

京都府の西脇隆俊知事は「まちづくりや企業活動への影響をできるだけ小さくする観点から、一日も早い開通をお願いする」などとするコメントを発表、早期に開通時期を明らかにするよう求めている。

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