
大成建設は、三菱電機と共同開発したマイクロ波で無線給電するシステムの実証実験に成功したと発表した。オフィス空間に設置した環境センサーへ、離れた場所から人体や建物に影響を与えずに効率よく無線給電ができることを確認した。今後も実用化に向けた実証を継続し、スマートオフィスやスマートシティーの実現に向けた無線給電基盤の構築を目指す。
両社で開発したマイクロ波無線給電システム「T-iPower Beam」の有効性を、大成建設の技術センター(横浜市)で検証した。三菱電機が開発した最大出力200ワット級のマイクロ波無線送電装置と、大成建設が開発した建材一体型の受電装置を組み合わせた。受電装置には、受電できなかった電力の漏洩を防ぐ電波吸収体を建築仕上げ材に組み込んだ。
移動式サービスロボットに搭載した送電装置から、1.8メートル離れた天井に設置した建材一体型の受電装置へ送電し、受電量と漏洩電力を計測した。また、漏洩電力の実測データとシミュレーションによる計算値と比較して妥当性を検証した。
実験の結果、最大4ワットの無線給電ができることを確認した。消費電力180ミリワット時程度の環境センサーだと、約60分間の給電で24時間の稼働が可能という。また、受電装置に組み込んだ電波吸収体により周囲への漏洩電力を50%以上低減し、人体や建物への影響を抑制できることも確認した。
漏洩電力の実測値はシミュレーションの計算値と±10デシベル以内で一致し、シミュレーションによる電波環境の高精度な予測が可能なことも確認できた。
近年、あらゆるものがネットにつながる「IoT」や高速通信ネットワーク、人工知能(AI)の活用により、建物のスマート化が急速に進んでいる。オフィスや商業施設では温湿度や照度、騒音、人流などを測定する環境センサーの設置が一般化している。有線式による給電では配線工事、バッテリー式では交換・充電などのメンテナンス作業が発生するため、導入・運用コストが課題になっている。
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