学生起業家による事業内容や開発スケジュールの説明を聞く参加者(20日、秋田市)

秋田県は起業に取り組む大学生や高校生が交流するイベントを秋田市内で開いた。20人超が参加し、6団体の代表者が事業の進捗や課題を語り合うトークセッションや起業した経営者による実践的なアドバイスなどを体験した。

県のスタートアップ支援事業「AKISTA(アキスタ)」の一環。2回目の今回は学生や生徒同士の交流に主眼を置いた。前回は事業アイデアの発表が中心だった。

国際教養大学(AIU)公認サークル「BearBell(ベアベル)」はクマなど動物目撃情報の共有アプリ「クマップ」を開発した。共同設立者の服部悠大氏は「クマ出没情報がはやく見たかった。行政の情報は更新に時間がかかる」と起業の動機を語った。様々な補助金の申請やクラウドファンディングなど資金調達に駆け回る近況も披露した。

地域ライドシェアサービスの「Rideon(ライドオン)」、秋田県立大学で県内中小製造業向け動画作業マニュアル作成サービスを開発する「Industry R(インダストリアル)」などの代表者も事業化の狙いや現状を紹介した。

学生支援団体秋田インターンサークル代表の鈴木洸星氏(秋田大学4年)はトークセッションのファシリテーターを務めた。「学生同士がコミュニティーをつくって意見やビジョンを共有すれば、いろいろな刺激になる」と考えており、横のつながりがあって起業しやすい地域づくりをめざす。

秋田県の神部秀行副知事は「起業の実態に触れ、若い世代に『自分でやれる』という意識を強めてほしい」と狙いを語っている。

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