
ペッパーフードサービスは22日、ステーキ店「いきなり!ステーキ」で新コンセプト店を開くと発表した。新たに設置するオーブンで肉を熱風と蒸気で焼き上げる自動調理を導入し、省人化や提供時間の短縮につなげる。店舗の内装はボックス席をそろえ、グループで訪れる若年層の需要を取り込む。
24日にJR神田駅(東京・千代田)から徒歩約5分の場所に新店舗を開く。調理場には熱風と蒸気で肉を焼く「スチームコンベクションオーブン」を新たに設置する。従来の店舗では溶岩石を使った焼き台を使い、人手で肉を焼いていた。
温度と時間を設定できるため、人が調理する場合と比べてステーキの焼き加減を均一にしやすいという。従業員はステーキ肉をカットして提供するだけで済む。一度に調理できる肉の枚数は従来から最大2倍となり、効率よく運営できる。
内装はボックス席を設けるなどグループ客がゆったりと過ごせるよう、座席の間を広く設計した。従来は立ち食い形式の店舗が多く、1人あたりの席幅が狭かった。「いきなり!ステーキ」の主な顧客層は40〜60代の1人客だが、店舗の内装を開放的にすることで20~30代のグループ客を新たに取り込む狙いだ。

メニューや販売価格は従来店舗と同じで「ワイルドステーキ」(300グラム、2700円)などを提供する。一部の店舗で限定販売する「骨付きリブロースステーキ」(6800円)もそろえる。
今後は新店舗を中心にオーブンの導入を検討する。これまでの焼き台と異なり排煙設備などが不要で出店にかかる設備投資を抑えられ、居抜き出店も可能となる。
ペッパーフードサービスの一瀬健作社長は同日、報道機関向けに開いた内覧会で「不採算店舗を整理する一方で、若年層の需要を新たに取り込んで26年以降の新規出店も目指す」と話した。
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