
福岡市は22日、軽くて曲がるペロブスカイト太陽電池を市内の小中学校3校に設置すると発表した。積水化学工業子会社で電池開発を手掛ける積水ソーラーフィルム(大阪市)と連携協定も結んだ。軽量で薄いシート状にできる特長を生かし、建物の壁面などへの設置を見据えた実証実験も市内で進める。
電池は高宮中学校(同市南区)、老司小学校(同区)、原西小学校(早良区)の3校に順次導入する。いずれも体育館の屋根上に設置する。設置面積は計約265平方メートルで、発電容量は計約25キロワットを見込む。
ペロブスカイト太陽電池は従来のシリコン系太陽電池の10分の1程度の重さで、折り曲げられる。架台もいらないため、湾曲した屋根や建物の壁に貼り付けるようにして設置できる。主原料のヨウ素も国内で安定調達できる。課題となっている発電効率の改善や量産が進めば、将来のエネルギー源として普及が見込まれる。

福岡市は2040年度までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。創業支援拠点「Fukuoka Growth Next(FGN)」の屋上では、屋根用の防水材と一体になったペロブスカイト太陽電池の実証を進めている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。