3社が製造拠点を持つ千葉県の京葉コンビナート

三井化学と出光興産、住友化学の3社は24日、2026年7月に汎用樹脂「ポリオレフィン」事業を統合すると発表した。25年9月の発表当初は26年4月を計画していたが、システム統合などに時間がかかるため3カ月遅らせる。中国の生産過剰による市況悪化が続く中、業界再編を進める。

三井化学が65%、出光が35%出資する国内首位のプライムポリマー(東京・中央)に、住友化学の国内のポリオレフィン事業を統合する。3社は25年9月に統合の基本合意を発表していた。統合後のプライムポリマーへの出資比率は三井化学が52%、出光が28%、住友化学が20%となる。

統合作業を2段階に分け、まず26年7月に製造機能以外の販売や開発機能を統合し、27年4月には製造機能も統合する計画だ。ポリオレフィン事業を巡る再編は、三井化学と出光の事業を統合して05年に発足したプライムポリマー以来の21年ぶりとなる。

統合により30年までに営業利益で年間80億円の増益効果を見込む。うち40億円は、2つの生産ラインの停止や集約を含む供給能力削減で、ほかに生産品種の統廃合や間接部門の削減で20億円ずつを計画する。

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