
【ニューヨーク=西邨紘子】米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は24日、米電気自動車(EV)大手テスラの「モデル3」2022年モデルの安全性について調査を始めたと発表した。緊急時にドアを開けることが難しいとの報告があった。
対象となる車両は約18万台。NHTSAが問題を認めた場合、リコール(回収・無償修理)につながる可能性がある。
テスラは洗練されたミニマムな内装デザインを売りにする。「モデル3」のドアは電動のボタンで開閉する。事故時にボタンが作動しない場合には手動で機械的にドアを開けるしくみがある。NHTSAに寄せられた報告は手動のドア開閉システムについて、車内にラベル表示がなく、隠されたデザインになっているため「緊急時に直感的に見つけにくい」と問題を指摘している。
テスラ車の安全性を巡っては複数のメディアがバッテリー切れや事故でテスラ車のドアが開かず、乗員が閉じ込められる問題について報じている。米ブルームバーグ通信は24日、独自調査の結果として、過去10年で衝突や火災を起こしたテスラ車のうち、乗員や救急隊員がドアを開けられない事態が12件発生し、少なくとも15人が死亡していたと伝えた。
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