太陽誘電は26日、手のひらサイズまで小型化した固体酸化物形燃料電池(SOFC)を開発したと発表した。東京科学大学、東京理科大学、フタバ産業と共同で開発した。従来のSOFCは人の身長ほどの製品が中心だった。小型化したことで無線で信号を送る通信機器などでの用途が見込める。

SOFCは、水素を酸素と反応させて電気を生み出す次世代の燃料電池だ。温度をセ氏600〜1000度に上げることで発電でき、家庭用の「エネファーム」などで使われることが多い。

太陽誘電などが新たに開発したSOFCは奥行き、幅、高さがそれぞれ5センチメートル。内部の構造を工夫し耐熱性や断熱性を高めたことで小型化を実現した。従来の大型のSOFCは温度を上げて発電するまで数十分ほどかかっていたが、新開発した製品は5分で常温からセ氏600度まで上げることができる。

実用化の時期は未定としたが、電池の出力を上げるなどの改善を通じて小型の通信機器などでの搭載を目指す。

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