国会議事堂(参院側)=東京都千代田区で、平田明浩撮影

 政府が26日に閣議決定した2026年度予算案は、一般会計の歳出総額が122兆3092億円になった。くらしに関わる注目予算はどんな内容となったのかを解説する。

 情報通信関連では、政府が掲げる人工知能(AI)の利活用を推し進めるため、インフラなどの環境整備に重点的に取り組む。

 電力と通信インフラを一体的に整備する「ワット・ビット連携」の推進にあたり、分散データセンターの運用など関連実証事業に新規で12億円を計上した。

 生成AIをはじめとするデジタル技術の一層の活用実現に向け、5G、光ファイバーなどの通信インフラ整備に30億円を投じる。生成AIのモデル性能を比較できる環境構築のため、評価用データセットの整備費用として0・8億円を充てた。

 地域DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進では、マイナンバーカードを円滑に取得・更新できる環境整備のための費用として、298億円を確保した。

 サイバーセキュリティー対策では、前年度当初予算並みの52億円を計上した。行政機関や重要インフラ事業者対象のサイバー防御演習を実施し、攻撃を受けた際に対処可能なサイバー人材を育成することや、政府機関などへの攻撃検知システム導入を通じた情報収集・分析強化を盛り込んだ。【町野幸】

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