小林製作所の工場の様子(京都府長岡京市)

板金加工などを手掛ける小林製作所(京都府長岡京市)は外国籍従業員とのコミュニケーション円滑化のために自動翻訳チャットシステムを採用した。同社は従業員数110人の中小企業だが、タイやベトナムなど外国籍が半数以上の60人を占める。海外人材が働きやすい職場づくりで成長を目指す。

スタートアップのカミナシ(東京・千代田)のソフトを導入した。会社のパソコンや従業員のスマートフォンからチャットで業務上のやりとりをする。日本語やタイ語でメッセージを入力すると互いに翻訳して表示する仕組みだ。

従業員と打ち合わせをする小林製作所の小林社長㊧(京都府長岡京市)

小林製作所の小林裕明社長は「導入から数カ月で外国籍の従業員からの改善提案が増えてきた」と話す。従来は「グーグル」などのアプリで翻訳したスマホ画面を見せながら会話することも多かった。従業員は「作業場から事務所に移動して対面でやりとりしていた手間が大きく減った」と話す。

小林製作所は1969年設立の中小企業だ。約10年前から「技能実習」や「特定技能」といった制度にもとづく外国籍従業員を積極的に受け入れてきた。社内にカラオケ用の部屋を設けたりサッカーチームをつくったりしてなじみやすい職場づくりを模索する。外国人材の採用ノウハウを人手不足時代における強みとして磨く考えだ。

関西セクショントップページはこちら

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。