農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に2025年11月、島根県出雲市と松江市にまたがる宍道湖で採れる「宍道湖産ヤマトシジミ」が登録された。「粒が大きく肉厚で、ミネラルやアミノ酸が豊富」などとと評価された。
GI制度は地域産品の名称を知的財産として保護する制度。島根県内では「東出雲のまる畑ほし柿」「三瓶そば」「益田アムスメロン」に次いで4件目。
同省によると、宍道湖は塩分が海水の10分の1程度の汽水湖で、周辺河川から多くの栄養分が流れ込み、餌となる植物プランクトンが豊富▽古くからの庶民の味▽1981年に日本一の漁獲量となり、松江市の1世帯あたりのシジミ購入量が24年まで14年連続全国1位――などの点も評価された。
25年12月中旬には、シジミ漁師256人が加盟する宍道湖漁業協同組合の渡部和夫組合長(72)が、飯塚俊之・出雲市長を表敬訪問し、ブランド化への期待を語った。
同漁協によると、宍道湖のシジミ漁獲量は70年代は1万トン超で、24年は4590トン(前年比50トン増)に減ったものの、11年連続全国1位を保つ。資源管理のため現在は操業を週4日(午前8~11時)、漁獲量は1日90キロまでに制限。湖底のシジミをかき出すカゴ型漁具「じょれん」の網目を24年8月に1ミリ広げて12ミリにするなど、資源を守る取り組みを進めている。
飯塚市長が「GI登録の効果は」と尋ねると、渡部組合長は「ヤマトシジミのブランドが確立できる。商品パッケージにGI登録を入れたい」と抱負。NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の放送開始後、松江市の漁協直売所のシジミの売り上げが大幅に増えたといい、渡部組合長は「これまでシジミの加工は外注していたが、需要に追いつかないので、釜を買って自前で加工することにした」と笑顔で話した。
渡部組合長は、丸山達也知事にも報告した。【村瀬達男】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。