川崎重工業が建造する、世界最大となる液化水素運搬船のイメージ

川崎重工業は6日、世界最大の液化水素運搬船の造船契約を結んだと発表した。4万立方メートルの液化水素を運ぶ。詳細設計や材料の調達を始めており2030年の完成を目指す。海外から国内に水素を輸入する供給網の構築を目指す。

川重子会社の日本水素エネルギー(JSE、東京・港)が発注した。川重が香川県の工場で建造する。受注額は非公表だが、水素基地の整備などを含めて総事業費約3000億円の液化水素サプライチェーン(供給網)商用化実証事業の一環として取り組む。同事業は国が約2200億円を支援する。

新たな船は3つの断熱性のタンクに液化水素を入れる。船の全長は約250メートル。ディーゼルエンジンのほか、運搬中に気化する水素も推進用に使う機構などを搭載する。

液化水素はセ氏マイナス253度という極低温になる。低温を保ちながら長距離を安全に運ぶのに必要な性能などを検証する。液化水素は液化天然ガス(LNG)などより比重が軽いため喫水や船の形状を適合させて推進効率などを高めるという。

川重やJSEが取り組む液化水素の実証事業では、水素のパイプラインや貯蔵、荷揚げ、運搬など供給網にまつわる一連の技術の開発を目指している。25年には川崎市臨海部で世界最大級となる液化水素タンクの製作も始めた。30年以降はこうした設備も活用しながら商用化を進める考えだ。

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