神戸市経済観光局の椿野智弘局長。持っているのは下水のリンで製造した肥料(神戸市西区の玉津処理場で)

日本の食料事情の危うさを示すのが食料自給率です。その水準は4割弱と、主要国では異例の低さです。農産物の生産に欠かせない肥料に目を転じると、事態はもっと深刻で、化学肥料の原料の大半を輸入に依存しています。

この状況の改善に取り組んでいるのが神戸市です。肥料の主な成分であるリンが下水に大量に含まれている点に着目、下水からリンを回収し、地元の農協などの協力で独自の肥料を開発しました。すでに市内の多くの農家が使っています。

同様のプロジェクトは他の地域にもありますが、中でも神戸市は先駆的。神戸市経済観光局の椿野智弘局長はラジオNIKKEIの「農(アグリ)のミライ」に出演し、「非常に純度の高いリンを回収できるのが特徴」と話しました。

農業を取り巻く環境が厳しくなる中で、肥料の供給の安定は食料生産を左右します。椿野氏は「一つのモデルケースとなり、食料安全保障に貢献することを目指している」と語りました。ポッドキャストで配信中です。

ラジオNIKKEI「農(アグリ)のミライ」は、農業や食をめぐる未来志向の取り組みを深掘りする番組です。番組サイトはこちらからアクセスできます。 https:/www.radionikkei.jp/agri/
  • 著者 : 吉田 忠則
  • 出版 : 日本経済新聞出版
  • 価格 : 1,980円(税込み)
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    吉田忠則(よしだ・ただのり)
    農政から先進農家、スマート農業、植物工場、さらにカリスマシェフや外食チェーンなど「食と農」に関するテーマを幅広く取材してきた。著書に「見えざる隣人」「農は甦る」「コメをやめる勇気」「農業崩壊」。中国の駐在経験も。X(旧Twitter)は@nikkei_yoshida

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