
伊藤忠商事元社長で駐中国大使を務めた丹羽 宇一郎(にわ・ういちろう)氏が2025年12月24日、老衰のため亡くなりました。86歳でした。1998年に社長に就任後、4000億円規模の不良債権処理を断行し、会社のV字回復を果たしました。政治・経済の問題に積極的に提言し、民間出身では初となる駐中国大使にも就き、中国政府関係者との豊富な人脈を持つ財界人としても知られました。
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丹羽氏は日経電子版の名物コンテンツだった「経営者ブログ」の執筆者として12年から19年までブログをつづりました。話題は人気ドラマ「半沢直樹」から商社論、日中友好への思い、時の政権の目玉政策への注文まで多岐にわたります。歯に衣(きぬ)着せぬ率直な物言いで多くの読者に気付きを与えてくれました。丹羽氏の主なブログをまとめました。
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大使車襲撃、その時…
12月18日の閣議で辞職が決まり、中国大使としての生活が終わりました。尖閣に始まり尖閣で終わった2年4カ月の在任中、尖閣問題への対応を巡って批判されたこともありました。大使時代に見た日中関係の実相をお伝えしたいと思います。
「俺が一体何をしたというのか。殺すなら殺してみろ」――。恐怖感はなく、ただ理不尽な思いに捕らわれました。8月27日、私の乗った公用車が北京市内で襲撃された瞬間です…記事を読む
アベノミクスに物申す
安倍内閣の打ち出した経済政策「アベノミクス」が、経済界ではおおむね好評のようです。大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の3つの基本方針のもと、様々な政策が明らかになるにつれ、為替相場は円安に振れ、株価も上昇しているからでしょう。確かに日本経済が久々に活況を呈しているように見えますが、個人的にはアベノミクスに期待感よりもむしろ、危うさを感じています。…記事を読む
資源バブル崩壊、これから商社がすべきこと
資源ブームで右肩上がりが続いていた総合商社の経営が、資源価格の下落を受けて踊り場に差し掛かっています。資源価格の下落に加え、日本経済は人口減で成長が期待できません。商社の役割は縮小していくのでしょうか。今回は私の出身母体である商社の将来について、持論をお話します。…記事を読む
東電再建に必要な2つの条件
1月中旬、東京電力の新しい再建計画が政府から認定され、さらに新会長にJFEホールディングス相談役で東電の社外取締役を務めている数土文夫さんが4月1日付で就任することが決まりました。これまで東電経営の最大の問題は、国と東電の責任の線引きがあいまいなため、汚染水対策や除染などで東電の費用負担が際限なく膨らんでいくことでした。…記事を読む
トップの発言は撤回できない
最近、それなりの地位にある方が発言し、思いのほか騒動になったり反発があったりすると、すぐに撤回して火消しに努めようとする動きが目立ちますね。NHKの籾井勝人会長が1月下旬の就任会見で、秘密保護法について「あまりカッカする必要がない」、従軍慰安婦問題については「戦争をしている国ではどこにでもあった。オランダには今でも飾り窓がある」などと発言し、その後、騒動になると発言のほとんどを撤回したのが印象に強く残っています。…記事を読む
社外取締役制度への疑問
会社法が改正され、企業は社外取締役を選任するよう圧力が強まることとなりました。施行は来年の4月です。選任の義務化は見送りとなったものの、選任しない企業は株主総会で社長らが「うちの社外取締役はゼロです。なぜなら……」などと理由をちゃんと説明しなければならないからです。…記事を読む
「日中45周年」への夢と心配
日本と中国の民間交流を目的につくられた公益社団法人、日中友好協会の会長に就任しました。この協会は1972年の日中国交正常化の前から活動を続ける、歴史ある団体です。先月下旬、中国の外交部、協会のカウンターパート的存在の中日友好協会などの方々にあいさつするため、北京を訪問し、かねて温めていたアイデアも提案してきました。…記事を読む
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